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= PHP向けのNetBeans IDEのコード・テンプレート
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:source-highlighter: pygments
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:description: PHP向けのNetBeans IDEのコード・テンプレート - Apache NetBeans
:keywords: Apache NetBeans, Tutorials, PHP向けのNetBeans IDEのコード・テンプレート
コード・テンプレートは、NetBeans IDEによって提供される記述済のコード・スニペットです。コード補完を使用するか、またはテンプレートの省略名に続けて[Tab]キーを押すことによって、スニペットを自分のコードに貼り付けることができます。適切なPHPスニペットでコードを囲むこともできます。さらに、独自のコード・テンプレートも定義できます。このチュートリアルでは、コード・テンプレートの使用方法を解説し、独自のコード・スニペットを定義するために役立つケースを紹介します。
*このチュートリアルを完了するには、次のソフトウェアとリソースが必要です。*
|===
|ソフトウェアまたはリソース |必須バージョン
|link:https://netbeans.org/downloads/index.html[+NetBeans IDE+] |PHPダウンロード・バンドル
|link:http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html[+Java Development Kit (JDK)+] |7または8
|===
 
== 定義済のPHPコード・テンプレート
NetBeansで定義されているコード・テンプレートを表示するには、「ツール」>「オプション」(Macの場合は「NetBeans」>「プリファレンス」)を開き、「エディタ」機能を選択し、「コード・テンプレート」タブを選択します。PHPのコード・テンプレートを表示するには、「言語」ドロップダウン・リストで「PHP」を選択します。コード・テンプレートの省略名と展開されるテキストの表が表示されます。表でコード・テンプレートを選択すると、その展開されるテキストが「展開されるテキスト」タブに表示されます。
image::images/code-template-options.png[]
このイメージでは、新規クラス( ``cls`` )コード・テンプレートが選択され、「展開されるテキスト」タブにはテンプレートが展開されたときの内容が表示されています。次の項では、Tab機能を使用してコード内でこのテンプレートを展開します。
NOTE: 新規クラス( ``cls`` )コード・テンプレートの構文については、<<syntax,PHPコード・テンプレートの構文>>の項で説明します。
== PHPコード・テンプレートの使用方法
PHPコードにコード・テンプレートを挿入する方法は3つあります。どの方法でコード・テンプレートを挿入するが適切かは、状況によって異なります。コード・テンプレートの挿入方法は次の3つです。
* テンプレートの省略名と[Tab]キー(または、独自に定義する別のキーまたはキーの組合せ)を使用して<<expand-with-abb,テンプレートを展開>>する。
* コード補完を使用して<<expand-with-cc,展開されたテンプレートを挿入>>する。
* マージン・ヒントまたは[Alt]-[Enter]を使用して、テンプレートで<<surround-code,コードを囲む>>。
テンプレートを挿入した後に、IDEでは、展開されたテンプレート・コード内の<<edit-parameters,パラメータを編集>>できます。
=== 省略名と[Tab]を使用したコード・テンプレートの展開
「オプション」ダイアログの「コード・テンプレート」タブをもう一度見てみます。最下部に、キーの組合せを選択するための「テンプレートを展開」ドロップダウン・フィールドがあります。これは、コード・テンプレートを展開するために、コード・テンプレートの省略名を入力した後に押すキーの組合せです。デフォルトでは[Tab]キーが選択されていますが、かわりに他の組合せも選択できます。
image::images/expand-template-on.png[]
この項ではこれ以降、「テンプレートを展開」フィールドでデフォルトの「[Tab]」キーが選択されていると仮定します。
テンプレートの省略名がコード補完のキーワードの一部でもあるときに、省略名を展開することが難しい場合があります。このような場合、<<expand-with-cc,コード補完>>を使用してテンプレートを挿入するほうが簡単です。
*省略名と[Tab]を使用して新規クラス・コード・テンプレートを展開する*
1. 空のPHPファイルを作成します。
2. そのファイルのPHPブロックで、「 ``cls`` 」と入力して[Tab]を押します。 ``cls`` コード・テンプレートが展開されます。
NOTE: 省略名のスペルを間違えないようにしてください。省略名のスペルが間違っていると展開は機能しません。
image::images/expanding-template-with-abb.png[]
. プレースホルダのクラス名( ``*class_name*`` )が自動的に選択されます。[Tab]を押して、プレースホルダ間を移動できます。クラスに付ける名前をここで入力でき、入力した名前によってプレースホルダが上書きされます。終了して[Enter]を押すと、最初の関数(この場合はコンストラクタ)の名前がIDEで選択されます。
NOTE: プレースホルダ名については<<placeholder,プレースホルダ名>>の項で詳しく説明します。
image::images/select-constructor-name.png[]
. 関数名を編集するか、またはデフォルトの名前をそのまま使用します。もう一度[Enter]を押すと、カーソルが関数本体の内部に移動します。実際には、ここで関数およびクラスの残り部分のコーディングを開始します。
カーソルの最終位置は ``${cursor}`` パラメータによって決定されます。このパラメータについては<<reserved-name,予約名>>の項で説明します。
=== コード補完によるコード・テンプレートの挿入
コード補完を使用してコード・テンプレートを挿入するには、テンプレートの省略名_ではなく_、展開されるスニペットの先頭部分を入力します。コード補完ダイアログが開き、スニペットが表示されます。
*コード補完を使用して新規クラス・コード・テンプレートを挿入する*
1. PHPファイルのPHPブロックで、「 ``cla`` 」と入力します。
2. コード補完ダイアログが表示されるまで待ちます。
3. 省略名( ``cls`` )とともに一覧表示される新規クラス・テンプレートを探します。PHPDocフレームには展開されたテンプレートが表示されます。
image::images/insert-template-with-cc.png[]
. 新規クラス・テンプレートを選択し、[Enter]キーを押します。IDEによって、コードに挿入されます。
. プレースホルダのクラス名( ``*class_name*`` )が自動的に選択されます。[Tab]を押して、プレースホルダ間を移動できます。クラスに付ける名前をここで入力でき、入力した名前によってプレースホルダが上書きされます。終了して[Enter]を押すと、最初の関数(この場合はコンストラクタ)の名前がIDEで選択されます。
image::images/select-constructor-name.png[]
. 関数名を編集するか、またはデフォルトの名前をそのまま使用します。もう一度[Enter]を押すと、カーソルが関数本体の内部に移動します。実際には、ここで関数およびクラスの残り部分のコーディングを開始します。
=== テンプレートでコードを囲む
次のPHPテンプレートでコードを囲むことができます。
* ``while``
* ``do``
* ``switch``
* ``if`` / ``elseif``
* ``try`` ``catch``
* ``foreach``
* ``for``
* ``ob_start`` ``ob_end_clean``
また、テンプレートに`allowSurround`<<complex,パラメータ・ヒント>>が含まれている場合にコードを囲む<<create,新しいテンプレートを作成>>できます。(link:http://www.mybelovedphp.com/2012/05/14/tips-for-using-the-netbeans-editor-for-kohana-and-kostache-mustache-templates-using-surround-with/[+My Beloved PHPブログ+]に感謝します。)
テンプレートでコードを囲むには、コードを選択して「囲む」ダイアログを開きます。「囲む」ダイアログを開くには、[Alt]-[Enter]を押すか、またはヒント image:images/hint-icon.png[]・アイコンをクリックします。
*if(true)テンプレートでコードを囲む*
1. 変数 ``$a=true`` および ``$b=10`` を含むPHPブロックを作成します。
[source,php]
----
<?php$a = false;$b = 10;?>
----
. ``$b = 10;`` 」行を選択します。
image::images/selected-variable.png[]
. ヒントimage::images/hint-icon.png[]・アイコンをクリックするか、[Alt]-[Enter]を押します。「囲む」ダイアログが開きます。
image::images/surround-hint.png[]
. ``Surround with if{*true*){...`` 」をクリックします。
image::images/surround-if-true.png[]
. IDEで、「 ``$b=10;`` 」行が「 ``if(*true*){...`` 」テンプレートで囲まれます。
image::images/inserted-if-true.png[]
IDEでは自動的に、出現済で最も近い位置にある適切な変数が ``if`` 文の条件として挿入されます。 ``$a`` はブール型であり、 ``if(*true*){}`` 文はその条件としてブール型の変数を取るため、この場合の該当する変数は ``$a`` です。また、IDEで条件に挿入された変数が正しい変数でない場合、その条件が自動的に編集のために選択されます。つまり、テンプレートが挿入された後、すぐに正しい変数の入力を開始できます。この場合、コード補完が正しい変数の選択に役立つことがあります。
NOTE: ``if(*true*){}`` テンプレートについては、<<complex,ヒントによって定義されるパラメータ>>の項で詳しく説明します。
image::images/change-condition.png[]
[Enter]を押して文の条件を終了します。カーソルが適切な位置(この場合は「 ``$b=10;`` 」行の末尾)に移動します。条件を編集して[Enter]を押すか、または自動挿入された条件を受け入れて[Enter]を押すことができます。どちらの場合でも、カーソルは条件から適切な位置に移動します。
image::images/cursor-after-not-editing.png[]
image::images/cursor-after-editing.png[]
次の項では、展開されたテンプレート内のパラメータの編集について詳しく説明します。
=== 展開されたテンプレート内のパラメータの編集
コードへのテンプレートの挿入に関する項では、新規クラス・テンプレートの展開時にIDEでクラス名が編集のために自動選択されることと、 ``if(*true*)`` テンプレートの展開時にIDEで条件名が編集のために自動選択されることを示しました。ここでは、展開されたテンプレート内のパラメータの編集を補助するIDEの機能について説明します。
*パラメータの複数のインスタンスを同時に編集する*
1. 空のPHPブロックで「 ``for`` 」と入力し、[Ctrl]-[Space]を押してコード補完を開きます。繰返し処理テンプレート(省略名 ``iter`` )を選択して[Enter]を押します。新しい繰返し処理がコードに挿入されます。
image::images/iter-cc.png[]
. 繰返し処理には、パラメータとして ``$index`` および ``$array`` 2つの変数があります。 ``$index`` が編集のために自動的に選択されます。([Tab]を押すと、パラメータ間を移動します。)
image::images/iteration1.png[]
``i`` 」と入力します。 ``$index`` 3つのインスタンスがすべて ``$i`` に変更されます。
image::images/iteration2.png[]
. [Enter]または[Tab]を押します。パラメータ ``$array`` が選択されます。
. [Enter]を押します。カーソルが繰返し処理のメソッド本体に移動します。
NetBeansの変数名リファクタリング機能では、変数の1つのインスタンスを編集することにより、その変数のすべてのインスタンスを変更できます。これがテンプレートのパラメータに適用されると役に立つことがわかります。
NetBeans IDEPHPエディタは、変数に対する正しいメソッドを識別するのにも役立ちます。
*テンプレート内の変数を正しいメソッドと関連付ける*
1. 空のPHPブロックで、次のコードを入力します。
[source,php]
----
<?php$arr = array(new ArrayIterator($array()), new ArrayObject($array()));?>
----
. ``$arr`` 配列を宣言する行の後に「 ``fore`` 」と入力し、コード補完を使用して ``foreach`` テンプレート(省略名 ``fore`` )を挿入します。
image::images/cc-foreach.png[]
. ([Enter]を2回押すか、またはカーソルを移動して) ``foreach`` 関数の本体にカーソルを置き、「 ``$value`` 」と入力するか、または「 ``$`` 」とのみ入力してコード補完から「 ``$value`` 」を選択します。
[source,php]
----
<?php$arr = array(new ArrayIterator($array()), new ArrayObject($array()));foreach ($arr as $value) {$value}?>
----
. ``$value`` 」に続けて「 ``->`` 」と入力します。コード補完により、配列 ``$arr`` から派生した ``$value`` 変数に対する適切なメソッドが提示されます。
image::images/value-method-cc.png[]
== PHPコード・テンプレートの構文
NetBeans IDEは、IDEがサポートするすべての言語のコード・テンプレートを提供します。一部の構文はすべての言語に共通です。その他の構文は言語ごとに固有です。この項では、最もよく使用される一般的なテンプレート構文と、PHPテンプレートに固有の構文について説明します。
PHPコード・テンプレートには、PHPコードとテンプレート・パラメータを含めることができます。PHPテンプレートは、PHPコードのみ、パラメータのみ、またはコードとパラメータの両方で構成できます。
コード・テンプレート・パラメータの構文では、ドル記号 ``$`` に続けてパラメータの定義を中括弧 ``{...}`` で囲みます。この構文の内部で、テンプレート・パラメータの形式は次の4つのいずれかです。
* ``${SomeName}`` などの任意の<<placeholder,プレースホルダ名>>
* IDEに処理指示を与える<<reserved-name,予約名>>
* パラメータの記述名と、一連の<<complex,パラメータを定義するヒント>>
* <<pre-defined,事前定義済パラメータ>>
後続の各項では、コード・テンプレート・パラメータの各形式について説明します。
NOTE: ``$$${VARIABLE...}`` PHPコード・テンプレートの構文が、 ``$$${...}`` のように3つのドル記号に中括弧が続く形式になっている場合があります。この場合、コード・テンプレートには変数とその名前が含まれています。ここで示す構文では、エスケープされたドル記号(二重のドル記号 ``$$`` として記述される)に、変数名に対応するパラメータ ``${VARIABLE...}`` を続いています。たとえば、コード・テンプレート「 ``catch${Exception}$$${exc}`` 」は「[examplecode]# ``catch Exception$exc`` #」に展開されます。
=== プレースホルダ名
最も単純なケースでは、コード・テンプレート・パラメータは任意のプレースホルダ値です。テンプレートが展開されると、IDEでこのプレースホルダ名が編集のために選択されます。
たとえば、このチュートリアルの<<define,定義済PHPテンプレート>>および<<expand-with-abb,省略名と[Tab]を使用したコード・テンプレートの展開>>の各項で示した新規クラス・テンプレート( ``cls`` )を考えます。新規クラス・テンプレートの展開されたテキストは「 ``class${className}`` 」で始まります。ここで、単語 ``class`` PHPコードであり、 ``${className}`` はパラメータです。このパラメータは単に、クラスの名前の任意のプレースホルダ値です。IDEでテンプレートが展開されると、 ``${className}`` ``*class_name*`` になります。IDE ``*class_name*`` を単なるプレースホルダ値と認識し、編集のためにこの値を自動的に選択します。
image::images/expanding-template-with-abb.png[]
=== 予約名
IDEでは、処理指示として使用される2つのパラメータ名が予約されています。
* ``${cursor}`` は、展開されたテンプレート内で自動選択されたすべての値の編集を終了した後のカーソルの位置を定義します。
* ``${selection}`` は、エディタの選択内容を貼り付ける位置を定義します。これは、ユーザーがエディタでテキストを選択するたびにヒントとして表示される「選択テンプレート」によって使用されます。テンプレートに ``${selection}`` が含まれる場合、これは通常、 ``${cursor}`` と同じ位置を参照します。
たとえば、このチュートリアルの<<define,定義済PHPテンプレート>>および<<expand-with-abb,省略名と[Tab]を使用したコード・テンプレートの展開>>の各項で示した新規クラス・テンプレート( ``cls`` )について再度考えてみます。 ``${ClassName}`` および ``$__construct`` という2つのプレースホルダ名パラメータが含まれています。関数本体には、 ``${cursor}`` および ``${selection}`` というパラメータが含まれています。
[source,php]
----
class ${ClassName} {function ${__construct} {${selection}${cursor}}}
----
テンプレートが展開された後に、プレースホルダ ``*class_name*`` が自動的に選択されます(1)。[Enter]を押すと、プレースホルダ ``*__construct*`` が自動的に選択されます(2)。他に編集する値はありません。もう一度[Enter]を押すと、テンプレートのテキストで ``${cursor}`` によって指示される位置にカーソルが移動します(3)。
image::images/cursor-position-changes.png[]
=== ヒントによって定義されるパラメータ
パラメータは、すべて大文字の任意の記述名と1つ以上のヒントで構成できます。
[source,php]
----
${PARAMETER_NAME hint1[=value] [hint2...hint n]}
----
名前はコード内のどこにも出現しません。ただし、これは、コード・テンプレート内でパラメータを2回以上使用する場合に役立ちます。パラメータは初回のみ定義する必要があり、それ以降は名前によってそのパラメータを参照できます。たとえば次のコード・テンプレートで、パラメータ ``${CONLINK}`` は最初に一度のみ定義され、以後の2回はその名前によって参照されます。
[source,php]
----
$$${CONLINK newVarName default="link"} = mysql_connect('localhost''mysql_user''mysql_password'); if (!$$${CONLINK}) {    die('Could not connect: ' mysql_error()); } echo 'Connected successfully'; mysql_close($$${CONLINK}); ${cursor}
----
ヒントは、IDEでコード・テンプレートが展開されるときにテンプレート・パラメータの値を計算するために参照されます。たとえば、このチュートリアルの<<surround-code,テンプレートでコードを囲む>>の項で使用される ``if(*true*)`` テンプレートを見てみます。このテンプレートの展開されたテキストは次のとおりです。
[source,php]
----
if (${CONDITION variableFromPreviousAssignment instanceof="boolean" default="true"}) {${selection}${cursor}}
----
パラメータ ``${CONDITION variableFromPreviousAssignment instanceof="boolean" default="true"}`` に注目してください。このパラメータは ``if`` 文の条件を設定します。したがって、パラメータの名前はCONDITIONです。最初のヒントは ``variableFromPreviousAssignment`` で、2番目のヒントは ``instanceof="boolean"`` です。これら2つのヒントを組み合せて、コード・テンプレートよりも前のコード内で最も近い位置に割り当てられたブール型変数を検出するようにIDEに指示します。3番目のヒント ``default="true"`` を追加して、「先に出現する最も近いブール型変数の値がtrueの場合」という条件をパラメータで設定します。
たとえば、次のコード・スニペットの「 ``$b=10`` 」の行を ``if(*true*)`` コード・テンプレートで囲みます。
image::images/selected-variable.png[]
IDEでは、これよりも前の最も近い位置で割り当てられたブール型変数として ``$a`` が検出され、 ``$a`` [=true]という条件で ``if`` 文が生成されます。条件が編集のために自動的に選択されるので、PHPプログラマは ``$a`` を別の変数または ``!$a`` に変更できます。
image::images/inserted-if-true.png[]
次の表は、PHPコード・テンプレートで使用されるヒントの一覧と各ヒントの説明です。
|===
|ヒント |説明
| ``newVarName`` |パラメータ値は未使用の変数名である必要があります。通常は ``default`` とともに使用します。
| ``default=""`` |パラメータのデフォルト値。
| ``instanceof=""`` |パラメータで定義されるPHP変数の型。
| ``variableFromPreviousAssignment`` |パラメータ値は先に割り当てられた最も近い変数です。通常は ``instanceof`` および ``default`` とともに使用します。
| ``variableFromNextAssignmentName`` |パラメータ値はコード・テンプレートよりも後に割り当てられた最も近い変数の名前です。通常は ``default`` とともに使用します。
| ``variableFromNextAssignmentType`` |パラメータ値はコード・テンプレートよりも後に割り当てられた最も近い変数の型です。通常は ``default`` とともに使用します。
| ``editable=false`` |テンプレートの展開後にパラメータ値を編集できません。
| ``allowSurround`` |テンプレートを使用して<<surround-code,コードを囲む>>ことができます。
|===
== 独自のコード・テンプレートの作成
NetBeans IDEで独自のコード・テンプレートを作成できます。この項では、コード・テンプレートの作成方法を説明し、その構文を解説し、作成すると役立ついくつかのテンプレートを提案します。
*コード・テンプレートを作成する*
1. 「ツール」>「オプション」(Macでは「NetBeans」>「プリファレンス」)を開き、「エディタ」機能を選択し、「コード・テンプレート」タブを選択します。
image::images/code-template-options.png[]
. 「新規」をクリックして、「新規コード・テンプレート」ダイアログ・ボックスを開きます。テンプレートの省略名を入力して「OK」をクリックします。
image::images/new-abb.png[]
. コード・テンプレートの表に新しい行が追加されます。この行の内容は、指定した省略名のみです。IDEで「展開されるテキスト」タブにカーソルが自動的に移動します。テンプレートのコードの入力をすぐに開始できます。
NOTE: コード・テンプレートの展開されるテキストの構文については、<<syntax,PHPコード・テンプレートの構文>>の項を参照してください。
image::images/new-abb-text.png[]
後続の各項では、独自のPHPコード・テンプレートを作成するためのユース・ケースをいくつか紹介します。新しく提案するユース・ケースがあれば、link:http://forums.netbeans.org/php-users.html[+PHPユーザー・フォーラム+]のコミュニティにぜひ投稿してください。
=== ユース・ケース: HTMLへのPHPの挿入
PHPスニペットを頻繁にHTMLブロックに挿入する場合、 ``<?php?>`` を何度も入力せずにPHPを挿入するHTMLコード・テンプレートを作成できます。
次のコード・テンプレートは、PHP ``echo`` 文をHTMLに挿入します。
|===
|言語: |HTML
|省略名: |php
|展開されるテキスト: |
[source,php]
----
<?php echo ${cursor ?>
----
|===
image::images/uc-php.png[]
=== ユース・ケース: Joomla
コード・テンプレートは、NetBeans IDEPHPフレームワーク(特に、サポートが組み込まれていないフレームワーク)を使用する場合に役立ちます。次に示すのは、あるユーザーがJoomlaとともに使用するために開発したコード・テンプレートです。
|===
|言語: |PHP
|省略名: |joomdef
|展開されるテキスト: |
[source,php]
----
defined('_JEXEC')or die('Restricted access');${cursor}
----
|===
image::images/uc-joomdef.png[]
=== ユース・ケース: MySQL接続
PHP開発者はしばしば、MySQLデータベースへの接続を作成する必要があります。このコード・テンプレートによって作成します。MySQL接続に割り当てられる変数のプレースホルダ名は ``link`` です。「三重の」ドル記号 ``$$$`` の使用方法に注意してください。これは、展開すると1つのドル記号になる二重のドル記号に変数名のパラメータを続いています。
|===
|言語: |PHP
|省略名: |my_con
|展開されるテキスト: |
[source,php]
----
$$${CONLINK newVarName default="link"} = mysql_connect('localhost''mysql_user''mysql_password'); if (!$$${CONLINK}) {    die('Could not connect: ' mysql_error()); } echo 'Connected successfully'; mysql_close($$${CONLINK}); ${cursor}
----
|===
image::images/uc-mycon.png[]
=== ユース・ケース: Zendコントローラでのアクション
NetBeansのウィザードを使用してアクションを作成するかわりに、コード・テンプレートを使用して、 ``indexController{}`` などのZendフレームワーク・コントローラのアクションを挿入することができます。
|===
|言語: |PHP
|省略名: |zf_act
|展開されるテキスト: |
[source,php]
----
public function ${functionName}Action () {${selection}${cursor} }
----
|===
image::images/uc-zfact.png[]
=== ユース・ケース: Zendフォーム要素
このテンプレートはZendフォームに要素を挿入します。これは、Zend ``create form <name>`` コマンドをコールしてフォームを生成した後に使用します。
|===
|言語: |PHP
|省略名: |zf_element
|展開されるテキスト: |
[source,php]
----
$$${ELEMENT newVarName default="element"} = new Zend_Form_Element_Submit('submit', array('label' => 'Send data to server')); $$this->addElement($$${ELEMENT}); ${cursor}
----
|===
image::images/uc-zelement.png[]
 
link:/about/contact_form.html?to=3&subject=Feedback:%20PHP%20Code%20Templates[+このチュートリアルに関するご意見をお寄せください+]
== 関連項目
link:https://netbeans.org/[+netbeans.org+]でのPHPテクノロジの詳細は、次のリソースを参照してください。
* link:../java/editor-codereference.html[+NetBeans IDE Javaエディタでのコード支援+]。コード・テンプレートやマクロ記録などのNetBeans IDEのコード支援に関するリファレンス・ガイドです。
* link:http://forums.netbeans.org/php-users.html[+NetBeans PHPユーザー・フォーラム+]
* link:http://blogs.oracle.com/netbeansphp/[+PHP向けのNetBeansブログ+]。NetBeans PHPエディタの開発者によるブログです。最新の機能や改良点についての情報をいち早く入手できます。
link:../../../community/lists/top.html[+users@php.netbeans.orgメーリング・リストに登録する+]ことによって、NetBeans IDE PHP開発機能に関するご意見やご提案を送信したり、サポートを受けたり、最新の開発情報を入手したりできます。